2021年10月

犬の健康診断2 血液検査

前回の犬の「視診、触診、聴診による基本の健康診断」に続き更に詳しく健康診断を行いたいとお考えのワンちゃんの飼い主様に血液検査のご紹介をします。

健康診断のための血液検査はいつでも行えますが、山田動物病院では、毎年4月から6月に行う「狂犬病予防注射接種」に合わせてこの時期に「ワンちゃん春の血液検査キャンペーン」を行っているので、この時期がねらい目です。

このキャンペーンでは主要な17項目の血液検査が通常の約半額の4,950円+採血料で行うことができます。

また4月はフィラリアの検査も行われるため、フィラリア検査の採血と一緒に採血できますので、ワンちゃんの負担も飼い主様のお財布にも優しい設定になっています。またこの検査を受けるワンちゃんすべてに「視診、触診、聴診による基本の健康診断」も無料で行っています。

どんな検査をするの?

まず、基本の健康診断が終わった後、採血をします。ワンちゃんのほとんどは首の頸静脈から採血します。

そして下記の検査を外部の検査機関で行います。

総蛋白(TP)、アルブミン(Alb)、A/G比、総ビリルビン(T-Bil)、AST(GOT)、ALT(GPT)、アルカリフォスファターゼ(ALP)γーGTP(GGT)、リパーゼ(Lip)、尿素窒素(BUN)、クレアチニン(Cre)、総コレステロール(T-Cho)、中性脂肪(TG)、カルシウム(Ca)、無機リン(P)、血糖(Glu)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)

の17項目の検査ができます。

【検査項目でわかること】

総蛋白(TP

血液中のたんぱく質の総量を示し、栄養状態、肝・腎機能の指標となります。

感染症、慢性炎症、脱水、高脂血症、腫瘍、肝臓疾患、吸収不良、体外喪失の増加などを調べます。

アルブミン(Alb

血液中に多く含まれる蛋白質です。上昇は脱水、低下は肝臓、腎臓、腸などの疾患や出血が疑われます。

脱水、慢性肝疾患、腸吸収機能不全、栄養失調などを調べます。

A/G

慢性炎症、肝疾患、ネフローゼ症候群、M蛋白決血漿などを調べます

総ビリルビン

ビリルビンは赤血球中のヘモグロビンの代謝産物です。溶血、肝障害、排泄経路の閉塞などで上昇し、黄疸の原因となります。

肝胆道系疾患、溶血性疾患を調べます。

ASTGOT

AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)は酵素の一種で、心臓の筋肉や骨格筋、肝臓に多く含まれています。肝臓でアミノ酸の代謝にかかわる働きをしています。

慢性肝炎、肝癌、肝硬変、骨格筋障害を調べます。

ALTGPT

肝臓に多く含まれている酵素です。主に肝臓のダメージの指標として使われます。

慢性肝炎、肝癌、肝硬変、肝壊死などを調べます。

アルカリフォスファターゼ(ALP

主に胆道系疾患(胆汁鬱滞、胆管肝炎など)で上昇する肝酵素です。骨の成長期、腫瘍などにより上昇する場合もあります。

肝胆道系疾患、クッシング症候群、骨疾患などを調べます。

γGTPGGT

主に胆道系疾患(胆汁鬱滞、胆管肝炎)などで上昇する肝酵素です。

肝胆道系疾患、コルチゾール過剰などを調べます。

リパーゼ(Lip

膵臓に含まれる消化酵素のひとつで、十二指腸に分泌されて食物中の脂肪を分解する働きをします。

急性膵炎、慢性膵炎、膵外傷、胆道疾患などを調べます。

尿素窒素(BUN)

腎臓が十分働いているかどうかを調べる検査です。

脱水、腎不全、尿毒症、尿路閉塞、消化管出血、肝機能低下、(肝硬変、肝炎)などを調べます。

クレアチニン(Cre

腎臓から排泄される代謝産物で、腎機能が激しく低下すると上昇します。低下の原因としては、著しい筋肉の減少などがあります。

腎不全、尿毒症、尿路閉塞などを調べます。

総コレステロール(T-Cho

生体の主要脂質成分であるコレステロールの血液中の総量を示します。肝臓や胆道、腎臓の疾患や、糖尿病、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患などで上昇します。肝不全、小腸疾患などで低下します

甲状腺機能低下症、クッシング症候群、胆道閉塞、糖尿病、甲状腺機能亢進症、アジソン病、肝疾患などを調べます。

中性脂肪(TG

血液中に存在する脂肪の一つが中性脂肪です。
数値が上昇すると血液中に脂質が多すぎる状態になり脂質異常症(高脂血症)と言われます。

甲状腺機能低下症、クッシング症候群、糖尿病、甲状腺機能亢進症、副腎皮質低下症、肝硬変などを調べます。

カルシウム(K

骨代謝や筋肉の収縮、血液凝固などに関与します。主に腎臓や副甲状腺の疾患などで変動します。また腫瘍で上昇する場合もあります。

リンパ肉腫、ビタミンD過剰、上皮小体機能低下症、上皮小体亢進症、吸収低下などを調べます。

無機リン(P

生体中にカルシウムに次いで多く存在する無機物です。 

腎不全、上皮小体機能低下症、上皮小体機能亢進症、吸収低下を調べます。

血糖(Glu

血液中のぶどう糖の量を、血糖値といいます。食事の摂取で変化します。

糖尿病、ストレス、クッシング症候群、機能性低血糖、インスリノーマ、副腎皮質機能低下症などを調べます。

ナトリ ウム(Na)カリウム(K

必要なミネラルの一種で、浸透圧の調整などの働きをする。

慢性尿崩症、生体外溶血、腎不全、脱水、下痢、嘔吐、慢性機能障害、副腎皮質機能低下症などを調べます。

 

このような多彩の血液検査を1年に一回受けることで、安心してワンちゃんと生活してくことができます。

是非毎年4月から6月に行われる「ワンちゃんの春の血液検査キャンペーン」をご利用ください。

また、この検査結果は獣医師のコメント付きで自宅に郵送いたしますので、大変安心です。

 

 

犬の健康診断1 視診、触診、聴診による基本の健康診断

今日は山田動物病院の犬の健康診断をご紹介しましょう。

健康診断を受けるタイミングは

①新しくワンちゃんを家に受け入れた時

健康診断はいつでも受けることができます。ワンちゃんの健康的な生活を維持するための定期健康診断として忘れないように受けるようにする場合のタイミングは

②予防接種を受ける時

  ・狂犬病予防接種を受ける時

  ・混合ワクチン接種を受ける時

特に山田動物病院では毎年4月~6月の狂犬病予防接種の時期に、春の血液検査キャンペーンを行いますので、ご希望の方は「基本の健康診断」と「血液検査」を受けるワンちゃんが非常に増えています。

山田動物病院の基本の健康診断

この基本の健康診断は「視診、触診、聴診による健康診断」です。

山田動物病院では初診で受診するすべての動物にこの「視診、触診、聴診による基本の健康診断を行います。

費用は初診料の1,870円に含まれています。

また、山田動物病院で定期的にトリミングを受けるワンちゃんは3カ月に1回、無料でこの健康診断を行い、結果を飼い主様にお伝えしています。

それでは、「視診、触診、聴診による健康診断」をご紹介しましょう。

①体重、体温を測ります。

 

②白目で貧血を調べ、目の周りに異常が無いか視診します。

③目の結膜、角膜に異常がないか、白内障がないか?などを視診します。

 

④口腔内を調べます。歯肉、歯に異常はないか?歯石が溜まっていないか?また鼻汁があるかないか?などを視診します。

 

⑤耳に異常が無いか視診します。

 

⑥リンパ節に腫れはないか?脱水はしていないか?何かお腹にないか?などを触診します。

 

⑦肛門周り、陰部に異常が無いか?視診します。

 

⑧女の子なら乳腺や陰部、男の子なら睾丸にいじょうがないか?またお腹に皮膚炎はないか?を視診、触診します。

 

⑨前肢、後肢の関節に異常が無いか?爪に異常が無いか?足の指、パッドに異常が無いか?視診、触診します。

 

⑩最後に聴診します。

以上が山田動物病院の「視診、触診、聴診による基本の健康診断」です。

この健康診断によって「貧血、結膜、角膜、白内障、鼻汁の有無、歯石、歯肉炎、耳、リンパ節、脱水、乳腺、肛門、陰部、睾丸、皮膚炎、脱毛、ノミ糞の有無、便、前肢、後肢、膝、爪、打診、心音、肺」に異常が無いかわかります。

皆様のワンちゃん、ねこちゃんが健康で長生きしてほしいという願いは飼い主様のみならず、動物医療従事者の私たちの願いでもあります。

あっという間に時間は過ぎていきます。定期的に健康診断を受ける時期を決めて健康診断を受けて、笑顔の毎日を過ごしていきたいです。

 

 

 

 

猫ちゃんの健康診断とは?基本の健康診断から血液検査まで解説

最近、健康診断を受けたいというご要望が増えてきました。

でも、健康診断ってどのように受けたらよいの?どのタイミングで受けたら良いの?などの質問を受けることもあります。

そこで今日は山田動物病院の健康診断をご紹介しましょう。

健康診断を受けるタイミング

まず、健康診断を受けるタイミングは、

① 新しく猫ちゃんをお家に迎え入れた時

② 予防接種を受ける時

③ 秋の猫ちゃんの血液検査キャンペーンを受ける時 ※このキャンペーンについては別ブログでご紹介いたします。

などが分かりやすい目安となります。また、「受けたい時に、いつでも受けられる」のです。

基本の健康診断

山田動物病院の健康診断はまず、「視診・触診・聴診による基本の健康診断」があります。

この「基本の健康い診断」のお値段は1870円。

山田動物病院では、受診するすべての動物の初診時にこの「基本の健康診断」を行い、費用は初診料に含まれています。

また、山田動物病院で定期的にトリミングを受けられる子は3ヶ月に1回の割合で、無料で「基本の健康診断」を行い、飼い主様に報告させていただいています。

「基本の健康診断」の流れ

① 体重・体温を測る。体温は肛門で測りますので、体温計に便が付着したときは検便をします。※便をお持ちいただくこともできます。

② 目の白目を見て、貧血がないか?顔を観察して鼻汁がないかなどを視診します。

③ 目の結膜、角膜に異常がないか?白内障がないか?などを視診します。

 

④ 口腔内を視診します。歯肉、歯に異常がないか?歯石は溜まっているか?舌炎はないか?などを視診します。

 

⑤耳に異常はないか視診します。

 

⑥身体にノミ糞はないか?脱毛はないか?皮膚炎はないか?などを視診します。また肛門周りや陰部なども視診します。

 

⑦ リンパ節に異常はないか?腹部に異常はないか?脱水はしていないか?などを触診します。

 

⑧四肢に異常がないか?股関節などに異常がないか?爪の異常はないか?などを触診・視診します。

⑨ 最後に打診し、聴診器で異常音がないか?聴診します。

以上が山田動物病院の「視診・触診・聴診による基本の健康診断」です。

基本の健康診断でわかること

この健康診断により、

貧血

結膜

角膜

鼻汁

歯石

歯肉炎

舌炎

リンパ節

脱水

肛門

陰部

皮膚炎

脱毛

ノミ糞

前肢

後肢

膀胱

心音

便

 

 

 

 

 

 

 

に異常がないかを調べることができます。

何事もなく、元気で長生きしてほしいと飼い主様は皆様そう願います。そのためにも、定期的な健康診断を受けることをお勧めいたします。

 

前回の「視診・触診・聴診による基本の健康診断」に続き、更に詳しく健康診断を行いたいと考える飼い主様や、予防獣医学の観点からも血液検査をお勧めします。

お知らせ

山田動物病院では毎年10月から12月まで生化学16項目を検査する「猫ちゃんの秋の血液検査キャンペーン」を通常の約半額の4950円で実施しています。

(キャンペーン中ですと「視診・触診・聴診による基本の健康診断」と採血料が無料になります。)

 

血液検査について

「山田動物病院の視診・触診・聴診による健康診断」を受けた後、採血をします。猫ちゃんは後肢から採血します。

検査項目(生化学16項目)

総蛋白(TP)、アルブミン(Alb)、グロブリン(Glob)、A/G比、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アルカリフォスファターゼ(ALP)、総コレステロール(T-Cho)、総ビリルビン(T-Bil)、グルコース(Glu)、IDEXXSADMA、尿素窒素(BUN)、クレアチニン(Cre)、BUN/クレアチニン比、リン(P)、カルシウム(Ca)

 

採血が終わりましたら、血液を外部検査機関に送ります。

結果が来ましたら、獣医師が1頭1頭の総合的な判断、診断をして、検査結果と共に、飼い主様の自宅に送ります。(約1週間から10日ほどのお時間をいただいております)

では、生化学16項目を詳しく解説しましょう。

 

総蛋白(TP)

血液中の蛋白質の総量を示し、栄養状態、肝・腎機能や免疫機能の指標となります。Alb、Globの数値と併せて評価します。

アルブミン(Alb)

血液中に多く含まれる蛋白質です。上昇は脱水、低下は肝臓、腎臓、腸などの疾患や出血などが疑われます。

グロブリン(Glob)

血液中に多く含まれる蛋白質です。上昇は脱水、慢性炎症、腫瘍、減少は免疫異常などが疑われます。

A/G比

アルブミン(Alb)とグロブリン(Glob)の比を算出したものです。慢性炎症、腫瘍、慢性肝障害、腎からの喪失などで低下します。

アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)

肝臓に多く含まれている酵素です。主に肝臓のダメージの指標として用いられます。

アルカリフォスファターゼ(ALP)

主に胆道系疾患(胆汁鬱滞、胆管肝炎など)で上昇する肝酵素です。骨の成長期、腫瘍などの影響により上昇する場合もあります。

総コレステロール(T-Cho)

生体の主要脂質成分であるコレステロールの血液中の総量を示します。肝臓や胆道、腎臓の疾患や糖尿病、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患などで上昇します。肝不全、小腸疾患などで低下します。

総ビリルビン(T-Bil)

ビリルビンは赤血球中のヘモグロビンの代謝産物です。溶血、肝障害、排泄経路の閉塞などで上昇し、黄疸の原因となります。

グルコース(Glu)

血糖値を示し、糖尿病や低血糖の診断に用います。食事の影響を受けるため、食後に上昇します。またこうふんなどのストレスやステロイドの影響により上昇する場合もあります。

IDEXX  SDMA

対称性ジメチルアルギニン。腎臓から排泄される代謝産物で、早期の腎疾患の可能性を可能にする、犬、猫の新しい腎機能マーカーです。

クレアチニン(Cre)

腎臓から排泄される代謝産物で、腎機能が激しく低下すると上昇します。低下の原因としては、著しい筋肉の減少などがあります。

尿素窒素(BUN)

腎臓から排泄される代謝産物で腎機能の低下や消化器官出血などで上昇します。また腎機能低下により減少することもあります。

BUN/クレアチニン比

BUNとクレアチニンの比を算出したものです。これらの値が正しく腎臓の状態を反映しているかどうかを評価します。

リン(P)

副甲状腺疾患、腎臓病、食事内容によって変動します。

カルシウム(Ca)

骨代謝や筋肉の収縮、血液凝固などに関与します。主に腎臓や副甲状腺の疾患などで変動します。また腫瘍で上昇する場合もあります。

お知らせ

10月から12月に行われる「猫ちゃんの秋の血液検査キャンペーン」では、以上の16項目の検査で各項目を組み合わせて総合的に判断いたします。獣医師の細かいコメントがありますので、大変分かりやすいです。検査結果の質問等も後日受付ますのでますます安心ですね。

また、キャンペーン期間外でも血液検査は随時受け付けておりますので、その場合はご相談ください。