フィラリアについて
- IZUMI YAMADA
- 6月4日
- 読了時間: 3分

毎年この時期が来るとフィラリアの検査と予防薬が必要になります。
当たり前のように検査をして予防薬を飲んでいます。
でも、このフィラリアってなんだろう?なんか蚊が関係しているよね…
と思われている飼主様も多いのではないでしょうか?
そこで今回はわかりやすくフィラリアについて書いてみようと思います。
フィラリア症(犬糸状虫感染症)って何?
フィラリアという寄生虫が心臓や血管に寄生することで、血液の循環障害を起こす病気です。蚊が犬の血を吸うときにフィラリアの幼虫、ミクロフィラリアが犬の体内に入り感染します。
体内に入ったミクロフィラリアは皮膚下の組織・筋肉・脂肪にとどまり、脱皮を繰り返して成長します。このミクロフィラリアが血液に入ると心臓や肺動脈に寄生して4~6か月ほどで成虫になります。
フィラリアに感染すると下記のような症状が出てきます。
咳が出る、元気がない、食欲不振
更に悪化すると腹水貯留、呼吸困難、血尿などです。
感染経路は下記の図です。
感染している赤いワンちゃんの血液を蚊が刺します。
そのミクロフィラリアを吸った蚊が青いワンちゃんを刺します。(ここで感染する)
しかし、予防薬を飲んでいれば、成虫になる前に駆除することができます。
・フィラリアの予防期間
山田動物病院では最低でも6月から12月まで毎月1回の予防薬を投与することを推奨しています。予防期間は蚊を見かけた1か月後から蚊の見られなくなった1か月後までです。蚊は気温が14度以上になると吸血活動をするといわれています。フィラリアはきちんと予防薬を投与すれば100%予防できる感染症です。
・フィラリアの予防薬
蚊に刺されて体内に入ったフィラリアの幼虫を駆除します。
フィラリアの予防薬は種類がありますので、ワンちゃんに合ったものをお選びください。
・チュアブルタイプ おやつのようなお薬
・錠剤タイプ
・ノミ・マダニ、内部寄生虫などを同時に予防できるオールインワンのもの
などなどです。
・フィラリアの検査
わからずに感染していて気づかず、予防薬を飲んだ時、急性犬糸状虫症を発症するケースも報告されています。山田動物病院では、1年を通して予防薬を飲んでいないワンちゃん以外のすべてのワンちゃんが予防薬を飲む前に血液検査をしています。
・フィラリアに感染してしまったら…
駆除薬の投与などの治療があります。
獣医師にご相談ください。
フィラリアについてご理解いただけたでしょうか?
地球温暖化でフィラリアのお薬を飲む期間が長くなることも考えられますね。
どうぞ皆様、季節の変わり目、ご自愛くださいね。
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